こんにちは相続遺言ナビです。今回は「相続税の申告が必要か否かの簡単な判定方法」や「相続税の申告要否検討表の書き方」について記載して行きたいと思います。関連記事としては「相続税のかかる財産と税金の計算方法」をご覧いただけると幸いです。

相続税申告が必要なケース

税務署

相続税のかかる財産と税金の計算方法」でも記載していますが、被相続人の残した遺産の総額が基礎控除額を超えている場合、基本的には相続税の申告が必要となります。

税務署は被相続人の遺産についてある程度、把握することができるため基礎控除額を超える財産がありそうだと判断した場合「相続税の申告等についてのご案内」という文章と一緒に「相続税の申告要否検討表」を遺族宛に郵送します。

運営者

なぜ税務署が財産額をある程度把握できるかというと、親族が亡くなった時、市区町村役場に死亡届を提出しますが、この情報は税務署に通知されることになっています。税務署は、亡くなった人について過去の確定申告書や固定資産課税台帳、さらに保険会社から提出される保険金の支払調書などから財産がどれぐらいあるかを調べることができます

遺産の総額の把握方法

相続税の申告要否検討表

相続税の申告が必要になるか否か判断をするためには課税遺産総額(「課税価格(相続財産・みなし相続財産・生前贈与財産)」−「債務葬式費用」−「基礎控除額」)がどれくらいの金額になるか把握する必要があります。課税価格である土地建物、預貯金、保険金などは下記のような方法で概算額を算出します。

土地と建物

課税明細書

土地については毎年4月〜6月ごろに届く納税通知書に記載されている固定資産税課税明細書を確認します。土地については価格や評価欄に記載されている固定資産税評価額に8/7を掛けた金額(相続税路線価)を相続税の課税価格として使用します。

建物については固定資産税評価額をそのまま使用します。建物の場合、土地と異なり課税価格は固定資産税上の評価額と同一となります。

上記はあくまで概算金額の見積もりであり、土地については実務的には大きさや形状、道路との接道などにより価格を修正します。関連事項としては「被相続人の所有不動産を調べる方法」などをご覧ください。

預貯金

預貯金については被相続人が亡くなった日の残高を確認します。確認方法としては残高証明書の発行が有効ですが、通帳がある場合、通帳でも問題ないです。

残高証明書の発行については相続人全員の印鑑や同意がなくても相続人1人だけで手続きが可能です。詳細については「自分でできる被相続人の口座調査と銀行手続き」でも記載しています。

有価証券(株、国債、投資信託)

有価証券についても預貯金同様に被相続人の亡くなった日の残高証明書を発行してもらう方法が有効ですが、概算把握ならば証券会社から亡くなった方宛に郵送される直近の「取引残高報告書」の評価金額で判断しても良いでしょう!

死亡保険金や生命保険契約

ここからはみなし相続財産となります。税法上、相続税がかかるのは保険会社から支払われた死亡保険金のうち、亡くなった方が保険料を支払っていた部分の金額です。

保険金の受取人が相続人の場合、死亡保険金から非課税金額(500万円×法定相続人の数)を差し引いた金額を使います。そのため、保険金が2000万円で法定相続人の数が4人の場合、相続税の課税価格に加算されるみなし相続財産は0円ということになります。

保険金の額は保険証券に記載されていますがすでに請求手続き済みの場合、保険会社から送られてくる支払通知書などを参照すると良いでしょう!

死亡退職金

死亡退職金もみなし相続財産です。死亡退職金についても受取人が相続人の場合、受け取った死亡退職金から非課税金額(500万円×法定相続人の数)を差し引いた金額を使います。「退職手当等受給者別支払い調書」「支払い通知書」などを確認し概算額を把握します。

申告の判定方法まとめ

いかがだったでしょうか?課税遺産総額(「課税価格(相続財産・みなし相続財産・生前贈与財産)」−「債務葬式費用」−「基礎控除額」)が0円を超える場合、一般的に相続税の申告が必要となります。

注意点として、みなし相続財産である保険金や死亡退職金については非課税枠を使えば課税遺産総額が0円以下になる場合、相続税の申告は必要ありません。しかし、配偶者の税額軽減などを使い課税遺産総額が0円以下になるケースでは相続税が0円だとしても申告が必要となります。今回の記事が相続税対策や相続税手続きの参考になりましたら幸いです。