こんにちは相続遺言ナビです。今回は賃貸借契約の継続期間中に貸主が死亡し相続が発生した場合の「賃貸人の地位の承継」「家賃の分割」について見て行きたいと思います。

賃貸借契約の承継

賃貸借

不動産の大家さんである貸主が死亡し相続が発生した場合、遺産分割協議において貸家を相続するものが誰かを決定すればそれだけで、賃貸人の地位の承継人も決まる事になります。

これは不動産のオーナーチェンジと同じ原理で、不動産投資(不動産賃貸業)でも貸家を第三者に売却したとき買主は当然に従前の賃貸借契約を承継する事になります。その為、貸家を相続した相続人は現在の入居者(借家人)に対して、明け渡しを求める事は基本的には出来ません。

遺産分割協議が成立するまでの間の家賃について

登記の費用

貸主の死亡後、遺産分割協議が成立するまでの賃料(家賃)の請求権については遺産には含まれず、相続人の共有となります(民法898 相続人が数人にあるときは、相続財産は、その共有に属する)。

そのため、基本的には各共同相続人がその相続分に応じて分割独立債権として確定的に取得するものと解されています。ただし、実務上は当事者(相続人全員)の合意を持って遺産分割の対象とし、遺産分割協議書に明記することによって貸主の死亡後、遺産分割協議が成立するまでの賃料(家賃)を相続人間で分ける取り扱いをすることが多いです。

家賃等の対応方法まとめ

遺産分割協議中は誰が貸家を相続するかはまだ決まっていない状態の為、相続人の代表者が相続人代表として預金口座を作り、その口座へ入金をしてもらうのが無難でしょう!

また、家賃(賃料)と家屋は別個の相続財産であると最高裁は判決しております。その為、遺産分割協議において特段の取り決めをしていない場合、貸家の被相続人(亡くなった方)の相続開始から遺産分割協議成立までの間の家賃については、先ほど記載した通り法定相続分によりそれぞれがが取得すると最高裁は判断をしています(ただし、判例では相続財産と一括して分割の対象とする場合に限り、例外的に遺産分割の対象とすることも許容されるとしており、実務上は遺産分割の対象とする運用が定着しています)。

家賃については不動産の管理費や固定資産税、修繕費などと同様、後々、問題となるケースが多いです。遺産分割協議によって賃貸不動産や賃料を分割するときには管理費・修繕費などの負担も明記するようにしましょう!今回の記事が相続や遺言手続きの参考になりましたら幸いです。